空き家を生み続けるもう一つの問題、再建築率低下という事実

図表1

空き家を増やしている原因の大きな要素が、再建築率の低さにあることです。 日本の住宅建設の大きな問題点は、再建築率が著しく低いことが原因の根幹にあります。 住宅着工戸数全体に対する、古い住宅を壊して建てた住宅の割合を表す指標では、14年度の再建築率は9.1%で、調査を始めた1988年度以降、最低であるという結果が出ました。(図表1) 近年低下傾向が続いていましたが、初めて10%を割ったそうです

「再建しない」が選択されているいくつかの理由

では、なぜ古い住宅をそのままにして、新しい場所に住宅を建築するのでしょうか。理由として、古い住宅が接道義務、敷地条件など現在の建築法規に適合しない、いわゆる非適合建築物となってしまっているため、 同じ敷地に再建築がどうしてもできないということは確かにあります。 さらに便利な場所を求める動機は高齢者ばかりではなく生産年齢世代も同じことです。管理のわずらわしい戸建よりも、生活しやすい分譲マンションを選ぶ層が近年ますます増えてきましたので、 古い住宅を売却してマンションに移り住む形態が相当数あると思われます。 地方では古い住宅は売却できず換金しにくいのですが、その分、新天地の地価も需要不足で安価です。放置して別の場所に居を構えるケースが多いことが、空き家を生産する社会構造の歪みを生み出しています。 逆に大都市では住宅用地などとしての売却が容易で換金しやすいという事情がありますから、古家付きのまま売却し、便利で高齢者でも生活しやすい分譲マンションや別の戸建て住宅を選んでいることが考えられます。